
「平君、運動会頑張れよ!」
そんな言葉をかけられたことを昨日のことのように思い出します。
創業者の実家である、千葉県は房総半島の南端千倉町で生まれ、幼少期を過ごした私にとって、鮮烈に覚えてるこの言葉は、私たちグループが大切にしている“あいさつ”の原点になっています。
当時幼稚園まで約4~5kmの道のりを地元の路線バス(JRバス関東)で
友達4,5名と通っていました。何と当時の乗務員さんは、私たち子供の全員の名前を覚えてくれていて、バスの中で騒いでいれば、注意をされる怖い存在だった一方で、どこからその情報を仕入れて来たかどうかわかりませんが、運動会や学校の行事で何か頑張ったことがあると必ず褒めてくれる存在でした。
乗務員さんの言葉一つで、路線バスが単なる移動手段だけではなく、
子供たちを見守る存在であり、かつ育ててくれる存在だったのです。
昔から日本人は、稲作文化の歴史の中で、農繁期にお互いに助け合うことに代表されるような、狩猟民族の“争い”ではなく、“和”の大切さを大自然の中から学び、祖先のDNAとして育んできました。
そこには、人と人との触れ合い、譲り合い、コミュニケーションは、先手の“あいさつ”から始まることを自然とわかっていたのではないでしょうか?
西岬観光、あすか交通(団地交通)、平和交通を創業した会長は必ず、朝一番に出社した時に乗務員さん達に大きな声で、
“おはよう、いつもありがとう”の先手のあいさつを欠かさず実行してきました。
団地交通が幸町団地から西千葉駅まで初めて運行した時、
平和交通が西小中台団地から新検見川駅まで初めて運行した時、
地域の人たちがその運行に感謝し、乗降の際、乗務員さん達より先にお礼のあいさつをしてくれたこと、
まさにグループ会社が今、お客様に支えられている原点です。

人と人の絆が弱くなってきてしまった今だからこそ、“あいさつ”によって、自身も、家族も、地域の人々も、そしてこの日本が幸せな国になるように
グループビジョン“人を信じ挨拶を大切にする日本の心を、働く人々の幸せとともに広げ、地域にそして社会に貢献します”を掲げ、
共に地域にとってなくてはならない旅客事業会社を目指します。
タクシー事業からバス事業へ、
そして“夢”、”志”は、LRT(路面電車)事業、
旅客船事業、旅客航空事業を通じて世界の国々と共生する旅客事業会社へと
生成発展してゆきます。